自分の価値がわからない。自分の価値を知り自信を持つためには?

モチベーション

こんにちは。
心理カウンセラーの幸跡です。

どんな人でも、些細な出来事から突然自分の価値を見失ってしまったり自信をなくしてしまうことがあります。自分を好きになれない、自分の価値がわからない。これは一番の不幸であり、何をする活力も湧かないつらい状況だと思います。

自分の価値とはなんなのか、どうすれば見出すことができるのか、そしてその価値を実感するためにはどう考えどう行動していけばよいのか。できるだけ具体的に考えていきたいと思います。

自分の価値がわからないと悩んでいる方。その悩みは自分や社会と向き合い毎日を一生懸命生きている証だと思います。努力がしっかり報われるように、今回ぜひ一緒に考えてもらえたら幸いです。



自分の価値はつくり上げていくもの

自分の価値がわからなくなってしまうときは、決まって自分の価値を他人に委ねてしまっているときです。思うように人から認めてもらえない、すべきことをしたのにほめてもらえない。今までは賞賛してもらえていたものがしてもらえなくなったなど。

どんな人でも常に劣等感を持ち、その劣等感を補うために仕事に励んだり勉強や練習をしたりと理想の自分に向かって日々努力を続けています。でもその努力に疲れてしまったとき、問題と向き合うための活力を失ってしまったとき人は別の方法で劣等感を補おうとします。

それが、他人からの評価によって他人に自分の価値を決めてもらうという方法です。少し詳しく見ていきます。

◆承認欲求の危険性

本来劣等感は日々成長を実感することで自分で自分を認め補っていくべきもの。ただそれを困難と感じると、他人からの評価をもって劣等感を補おうとします。そしてそのときに必ず芽生えるものが承認欲求です。

その承認欲求を満たすために、人からほめられ認められようとして努力をするようになります。一見健全で当たり前の努力に見えるかもしれないですが、ここにはある危険性が隠れています。それはその人の行動の目的です。

強い承認欲求にとらわれているときは、自分の成長のためや他人や社会への貢献のためといった健全な目的はもはやありません。そこにある行動の目的は「いかに人からほめられるか」「いかに人から認められるか」のみです。

ほめられるならやるけどほめられないならやらない。認められる可能性があるなら努力するけど認めてもらえそうにないことは手を抜く。たとえそれが自分の成長や他人への協力につながるものでも。

逆に言えば、ほめられたり認めてもらえるなら、人を傷つけたり陥れることも不正や犯罪だってやってしまうかもしれません。

◆自分の価値を見出せない理由

自分の劣等感をどうにか補いたい、でも成長を実感したり健全な努力によって自分で自分を認めることができない。だから他人からの評価によって自分の価値を決めてもらおうとする。すると承認欲求にとらわれ常に誰かにほめてもらうための行動をするようになる。

これでは決して自分の価値を実感することはできません。なぜならそれはすべて他人の物差しで決められているものだからです。この人がほめてくれたから自分には価値がある、あの人が認めてくれたから自分には価値がある。そう誤った思い込みをするようになるということです。

でもその良し悪しの基準とは何でしょうか?それはすべて相手の物差しで決められているものです。相手の勝手な物差しで決められた価値を自分のものだと思い込む。これでは自分の価値を見出すことはできないですよね。

そして今度は同じ人がほめてくれなくなったらどうするか、認めてくれなくなったらどうするか。このときは自分の価値を見失うしかなくなります。そしてその人を憎んだり敵視するようになるかもしれません。他人に自分の価値を求める以上、価値を与えるのも他人、価値を奪うのも他人なんです。

「他人に依存し、他人に自分の価値を委ねること」これが自分の価値を見出せない大きな理由のひとつではないかと思います。

自分の価値は誰かから与えられたり見つけたりするものではなく、今このときを生きる自分がつくり上げていくしかありません。そしてそれは客観的に見るものでも相対的にとらえるものでもなく自分だけの絶対的なものです。

一生幸せになれない、自分だけ幸せになれない。それは自分の決断。
こんにちは。心理カウンセラーの幸跡です。 仕事や学校に家庭の諸問題、家族や恋人・友人などの人間関係、人生における悩みは尽きることはありません。そして大人になるにつれて、幸せが遠く自分には縁のないものかのように感じてしまうときもあります。 「...

自分自身でしか自分の価値は見出せない

ではなぜ自分自身でしか自分の価値を見出すことはできないのか、もう少し掘り下げて考えていきたいと思います。

他人から評価をされる、他人から認めてもらえる。確かにこれはとてもわかりやすく、自分は有能で必要な人間だと思えるかもしれません。ここで少し考えたいのが、「なぜ他人に評価や承認を求めてしまうのか」ということです。

◆他人への依存は楽な道

それは一言で言えば、自分で自分の価値を信じる勇気がないからではないかと思います。今自分がしていることが正しいという確信が持てない、今進んでいる道が間違っているのではないかと不安になる。

でもそこで、他人に評価や承認という形でその答えを出してもらえばとても楽だし言ってしまえば責任転嫁もできてしまいます。

たとえば自分の部署やチームのために人一倍仕事を頑張っているとします。最初は上司からもほめてもらえたし同僚からも認めてもらっていました。でもいつしかそれが当然となって「○○さんはできて当たり前」と言われほめても認めてももらえなくなります。

そのとき、自分のしていることが正しいのかわからなくなります。そして「なぜ自分ばかり人一倍仕事をしなければならないのか」と考えるようになります。それは、自分で自分の価値を信じる勇気を失い他人にその判断を依存してしまっているからなんです。

ほめてもらったり認めてもらえる内は仕事を頑張ることができます。でも誰からもほめもらえなくなったとき、自分が頑張る理由がわからなくなってしまう。それは頑張る目的が「人からほめてもらうこと」だったからです。 

◆自立は厳しい努力の道

ここで他人に依存し自分の価値を他人に決めてもらうとする人は、頑張ることをやめてしまいます。そしてもしかしたらなぜほめてくれないのかと憤りを覚えたり裏切られたような気持ちになるかもしれません。

ただ自分の価値をしっかり自分で認めようとする人は、誰のためでもない自分の成長や自信につなげるために絶えず努力を続けます。誰が見ていなくてもゴミを拾えるんです。これは厳しく孤独な道のりと感じるかもしれませんが、本当に自分の価値を見出そうとするときこの自立の姿勢は不可欠なものになります。

他人の評価や承認を得るためには、どうしてもその人のしてほしいこと、その人が良しとする基準に沿って行動をしなければなりません。たとえそれが不健全なものであっても。

それは安易に承認欲求を満たそうとするだけの行いで、その延長上には没個性があり、他人に認められないと頑張れないという不自由な人生があり、依存体質の強化があり、自分の価値とは真逆の方向に進んでしまうことになります。

本当に自分の価値を実感するには、自分の意志で自分が正しいと思える形で他人に協力し社会に貢献し、「自分は必要で役に立てている」と実感できるよう努力を続けていくしかないんです。

ほめてもらえるならやる、ほめてもらえないならやらないではなく。頑張る目的を他人からの承認とするのでもなく。自分の成長をもってしっかり他人や社会の役に立てている実感を得るために、地道に目の前の課題に取り組んでいくしかないんです。

それが本当の意味で「自立」するということであり、自分で自分を認め自分を好きになるということなのではないかと思います。それは必ず自分で自分の価値を実感することへとつながります。



毎日同じことの繰り返しでつまらない?「自分の世界」を知ろう。
こんにちは。心理カウンセラーの幸跡です。 仕事や人間関係、そして自分の人生。毎日同じような仕事をして同じ人と付き合い、かけがなえのない自分の人生を有意義に過ごせていない気分になってしまう。そんなときが誰にでもあると思います。 そんな考えから...


価値を実感するための唯一の方法

それでは具体的に、どうすれば自分の価値を実感することができるのかについて考えていきます。自分の価値を実感するためには、おそらくその方法はひとつしかないと思います。

それは「自分が誰かのため、社会のために役に立っていると思えること」です。承認欲求を満たすため他人からの評価を求め他人の要望に沿って生きていくのではなく、あくまで自分の意思で自分が正しいと思える形で行動した結果、自分は役に立つ人間であると思えることです。

◆実際に役に立っているかはわからない

ここで注目したいのが、役に立っていると“思えること”という部分です。誰かのために、その組織のために自分が良かれと思ってやったことでも、それでたとえ笑顔で「ありがとう」と言われても、それが本当にその人や組織の役に立っているかどうかはわからないし確かめようがありません。

ただ、自分の行動によって「ありがとう」と言われたり、自分の行動から誰かの笑顔や組織の前進・改善・利益などが生まれたと心から感じられるなら、間違いなくそこに自分の価値はあります。そこから自分の価値を感じられます。

相手からの評価も見返りもいりません。実際に役に立っているのかという事実も確証もいりません。ただ自分がそこに確かな貢献を感じられるなら、それだけでいいんです。それで完結すべきことです。

それなのに相手に見返りや賞賛を求め、役に立っているという確かな事実を求め、そこから自分の価値を判断しようとするから結局その基準が人任せになってしまうんです。それは相手に「自分は役に立っているよね?」と確認して、OKと言ってもらえれば価値がある、NGと言われれば価値がないということになってしまうので。

◆自分の行いは相手の反応とは関係ない

自分の行いに対して相手がどんな反応をしてどんな印象を持つか。それは自分にはわからないしコントロールできるものでもありません。それは相手が自由に決めていいものだし、相手側の問題です。

相手の気持ちを汲んだり特性を考慮して話をしたり接するのはもちろん大切なことです。ただ問題なのは、本来相手が考えるべきことまで自分の問題として背負ってしまうことです。そうするとこのようなことが起こります。

・誰かを信じたいのに裏切られることが怖くて信じることができない
・相談に乗ってほしいけどバカにされないか不安で相談できない
・正しい方法を伝えたいけど出しゃばりだと思われるのが怖くて伝えられない
・好きな人に想いを伝えたいけど断られるのが怖くて伝えられない
・自分の夢や目標を理解してもらいたいけど恥ずかしくて話せない

このどれもが、相手が考えるべきことを自分の問題として背負ってしまっている結果だと思います。そしてこう言えば相手から嫌われない、こう言えば傷つかなくて済むと考え言葉を選んだり引っ込めたりします。

上の例でいう「裏切ること」「バカにすること」「出しゃばりだと思うこと」「断ること」「理解すること」、これは自分ではなく相手が決める相手の問題です。今の自分がコントロールできるものではないんです。

自分が正しいと思う行動をすることと、相手がそれに対してどういう反応をするかは本来まったく別のもの。自分と相手がそれぞれ考えることです。

ではなぜ相手が考えるべきことまで自分が考えてしまうのか。たとえば嫌われたくないから、良い人や空気が読める人だと思われたいから、傷つきたくないから、衝突したくないからなど様々な理由が考えられますが、これらすべて「自分に価値がないと実感させられる」ことを怖れているからです。

つまりこのすべてが、自分で自分の価値を決める勇気が持てず、他人に自分の価値を判断してもらおうとしている結果であるということです。

たとえ裏切られようと、信じることが正しいと本当に思えるなら信じるべき。相談もすべき、正しい方法や想いも伝えるべきだし、自分の夢や目標を理解してもらおうと努力すべきなんです。その行動に対して相手がどう反応するかは一切関係ありません。

こうして自分がすべき行動から逃げてしまうことが、他人に自分の価値を委ねそして自分の価値がわからなくなっていくことに繋がっていきます。裏切られてもいい、バカにされてもいい、断られてもいい。本当に大切なのは、自分がすべきと思うことを心から信じ切れるくらいに自分で自分を認め続けることです。

目の前の問題と積極的に向き合い乗り越え自信を持つ。その裏付けがあるからこそ自分の意志で自分の正しいと思う形で他人や社会に貢献し「自分は役に立っている」と思える。そしてそこから自分の価値を実感していくことができるんです。

職場や家に自分の居場所がない。その理由や原因を徹底解析!
こんにちは。心理カウンセラーの幸跡です。 自分の居場所がないと感じる、孤独を感じる。その苦しみは味わった人にしかわかりません。そしてこれは人の活力をすべて奪ってしまう危険な状態です。少しでも早く、その状態から脱却しなければなりません。 居場...

自分で自分を認める努力

自分の価値は今このときを生きる自分がつくり上げていくもの。そして自分の価値を実感するためには、自分が誰かの役に立っていると思えることが必要。さらに自分が役に立っていると思えるためには、目の前の問題と積極的に向き合い乗り越え自分で自分を認めることが必要です。

それでは最後に、自分の価値を実感するための第一歩として自分で自分を認めるための方法について考えていきます。色々な方法があると思いますが、今回は「理想の自分と現実の自分との比較」という内容について見ていきたいと思います。

誰もが頭の中に理想の自分を思い描いています。試験に合格している自分、出世している自分、お金持ちになっている自分や好きな仕事で活躍している自分など。「具体的な目標や夢がなく理想などない」と言う人も、目標や夢を持ち毎日を充実している自分という理想を思い描いています。

◆理想とかけ離れた自分

この理想に近づくため日々練習をしたり勉強をしたりして成長をしていきますが、そういった努力がなかなか実らず一向に成果が得られないと、多くの人が成長のための努力をやめてしまいます。そして次に、頭の中にある理想からマイナスするような形で現実の自分を見るようになります。

理想とかけ離れた現実の自分、ダメな自分、弱い自分、情けない自分、価値のない自分。そうして自分で自分の価値を決める勇気を失い、その不安から他人に自分の価値を判断してもらおうとします。

100点の理想の自分に全然届かない、100点の自分からマイナスするように現在の自分を見る。そうするとどうしても未完成・未熟な自分となるため自信が持てなくなります。

◆理想に近づいている自分

そうではなく、その理想に一歩一歩近づいている自分を見るんです。0点から20点・40点・60点と100点に向かうその過程に注目するということです。

・昨日できなかったことが今日できた
・これまで思いつかなかった発想が生まれた
・自分の意見を臆さず伝えることができた
・感情的になってしまうような場面で冷静に話ができた
・人からの感謝やお礼を素直に受け取ることができた
・問題集を少し解き進めた
・10たまっている仕事を3つ終えた
・休日の楽しみをひとつ見つけた
・昨日は寝坊したが今日はしっかり起きれた
・栄養を重視した食事をきちんととることができた

どんなに小さなことでも、日々ひとつの成長が必ずあるはずです。こうしたひとつひとつの前進に目を向け、理想へ近づいているという実感を持つ。今は40点なら、まずはそれを否定したり無理やり肯定したりもせずそれが今の自分なんだとただ受け入れる。そこから100点に向けて努力をする。

その成長を見逃さずしっかり認識することが自分の問題と向き合うための活力を生み、自分に自信を持ち自分を認め好きになるための小さな一歩になると思います。そしてその先に、自分の価値の実感が必ず待っています。

近道も遠回りもない。誰もが実践できる本当の幸せへの近道!
こんにちは。心理カウンセラーの幸跡です。 何かに失敗してしまったときや思うように成果をあげられないとき、ついつい「このやり方は遠回りだったかな」「他に近道があったかな」などと考えてしまいがちですよね。 ただ何が近道で何が遠回りなのか、またそ...

最後に

自分の価値がわからない、自分に自信が持てない。どんな人でも、ちょっとした出来事でこのような悩みを抱えてしまうときがあると思います。

そんなとき、安易に他人からの評価によって自分の価値を判断しようとしたり、他人に認められるためだけに行動をしてしまいがちになります。ただ思い出してほしいのは、自分の価値は決して他人の勝手な物差しで決められてはならないということです。

自分の価値は常に自分でつくり続けていくもので、それは今の自分を受け入れ自分が誰かの役に立っていると思えることでしか実感することはできません。

どんなことでも日々小さな成長を見逃さず、まずは今の自分を否定も肯定もせずただ受け入れること。そして目の前にある問題としっかり向き合うことで自分の生き方に自信を持つこと。そんな日々を繰り返しているうちに、必ず自分が誰かの役に立っていると思える瞬間がありそして自分には価値があると実感できる瞬間が待っています。

自分の価値について悩みこの記事を読んでいただいたなら、それは少しでも理想の自分に近づくための努力の一歩のはずです。自分の価値を実感できる瞬間を疑わず、どうか今のつらい状況から早く抜け出せることを願っています。

最後までお読みいただきありがとうございました。



タイトルとURLをコピーしました